生存戦略研究所

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出来るビジネスマンの寓話と資本主義の暴力性

time 2016/08/26

出来るビジネスマンの寓話と資本主義の暴力性

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ビジネスとか自己啓発的なサイトや記事で良く目にするこんな寓話がある。

靴会社のビジネスマン2人が後進国に市場調査へ行ったら、そこでは皆裸足だった。
社に帰ったビジネスマンAはこう報告した。
「あの国ではビジネスになりませんよ。靴を履く習慣が無い。全く売れません。」

けれどもビジネスマンBは真逆の報告をした。
「凄いビジネスチャンスですよ!あの国では誰も靴を履いていない!売り放題ですよ!」

大体、この話を載せている記事は、Bをポジティブにとらえる文脈だと思う。

要するに「出来るビジネスマンになりたかったらBのような発想をしろ」と。

今までは、その話、特に疑問を抱いたり、別の考えと連携して考える事も無かった。
まあ、「ナルホドナー」くらいの感じで。
率直に言って、やっぱりビジネスマンBの発想に感心し、ポジティブにとらえた。

最近、それとは全く無関係に、少し気になっていた事をモヤモヤと考えていたら、その寓話が別の考えとつながった。

家には下水道が来ていない

最近モヤモヤと考えていたのは「洗剤」の事です。

洗剤っていつから当たり前になったんだ?
そもそも、何でもかんでも一々使う必要あるのか?

なんて事を考えていたのです。

何でそこを疑問に思い始めたのか?

現在の家(地域)は下水道が来ていないのです。

先日「今後も光ファイバーのネットがこの地域に来る事は無いだろう」と書きましたが、同じ理由
『現在の人口密度から考えてコスト的に無理(そして今後採算が取れるようになる程の人口増もまず見込めない)』
で、下水道が今後完備される事もないでしょう。

つまり、生活排水は、その辺の環境に垂れ流しなのです。

都会暮らしの経験しかないと驚く事実ですが、これって結構「田舎あるある」だと思います。 「下水道が無い地域」って案外、現代日本にもまだまだ沢山ある。

だから、私は現在、洗濯にも皿洗いにも洗剤を使っていません。
この辺の感覚は逆に都会出身者の感覚かもしれませんが、下水ではなくその辺に自然に分解されにくい科学的な汚染水を流す事に罪悪感を感じてしまうのです。

洗濯は環境への負荷がほぼ無いと言う「重曹」や「セスキ炭酸ソーダ」を使うのですが、皿洗いは基本「水」オンリー。
見た目はそれでも結構キレイになる。

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今の状況で磨かれたテクニックもあります。

例えばご飯や小麦粉系の汚れはしばらく水に浸けて置けば簡単に落ちます。
スポンジすら必要なかったりする。

油汚れは確かに落ちにくいです。
カレーなんかは特に手ごわい。
だから、洗うまでの調理工程を工夫します。

例えば油を使った鍋やフライパンで続けてチャーハンやスープを作るのです。
そうすると、飯や汁で油が拭き取られるからです。

 


あの話はファンタジーでは無い

でも、考えてみたら洗うのに「水」オンリーって、戦前位までは当たり前だったんじゃないでしょうか?

洗剤使うのが一般的になったのは高度成長期以降じゃないでしょうか。

それまで誰も使っていなかった。誰も必要としていなかったモノを売り出した時期があった。

「あ、裸足の国の靴セールスと同じだ」と思いました。

あの話は、やっぱり、単なる遠い外国を舞台にした例え話、ファンタジーでは無いのだ。
本質的には今の日本でも同じ事が言えるんだ…

洗剤は、最初はどうやって売り込んだんだろう?
どう必要性をアピールしたんだろう?

冒頭の「靴の話」も記事によってはさらに一歩つっこんで
「ではどうやって売れば良いか?」と続いたりする訳です。

さあ、アナタなら、どうやって売りますか?

不安商法

今はTVが無いのですっかり見てないのですが、TVを普通に見ていた頃、嫌いな系統のCMがありました。

例えば除菌系の製品で、菌が蠢いている様子をCGで再現して見せて「ほら、キレイだと思っても、菌はこんなに残ってる!」的なCM。

かなり昔から繰り返し似たCMを見てきてる気がします。
伝統的にそういう手法があるのでしょう。

それの何が嫌いか?

「その製品が出るまでその状態が当たり前だったんだろ?それで何も問題なかったんだろ?」
と思ってしまうのです。

それを「ほれほれ」と目に見えないモノを丁寧にCGまで作って見せつけて嫌な気分を煽る。
性格悪そうと言うか、嫌らしいと言うか。

…あれ? 自分も似たような事やってたか…

さあ、不安を煽っていくよ!ニートの演説3 議論無双編

 

エジソンと朝飯

 

一時期、朝飯の習慣を止めた事があります。

ワタクシ、真面目なタイプですから、小学校くらいからの「朝飯はちゃんと食いましょう」と言う教え、習慣に従って、長年朝飯を食い続けていました。

「腹が減ってる」とか「食いたい」という感情も特になく、ただただ習慣として。
強いて理由を引っ張り出せば「そうしないと健康に悪い」的な漠然とした不安から。

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それでも、年齢的にそれが苦にならないうちは良かったのですが、30代半ば頃から内臓の老化がはじまったのか「朝、胃もたれ的な感じがあるのに、ゲップをしながら無理して朝飯を食う」事がチラホラ起きはじめたのです。

そんな時、たまたま見たTV番組で「朝飯の習慣はいつ頃から広まったか?」という事をやっていました。

それによると、あの「発明王エジソン」が広めたという事でした。

エジソンは、自らが開発したトースターを売りたいが為に、「朝飯食うと健康に良い」等という説を宣伝したのです。
それを聞いた皆も「あの有名なエジソンが言うなら間違いない」と、それから一気に朝飯の習慣が広まったとの事でした。

それを知ってから、「無理して朝飯食う」行為がバカバカしくなってパタッと止めました。
もしかすると、かえって健康に悪い事をしていたのかもしれない。

朝飯抜きダイエット?

尚、完全に朝飯抜きの生活を1年以上行っても、特に健康状態に問題は起きませんでした。(体重は減りました)

その後は状況に応じて、「肉体労働の時は食う」とか「腹が減ってたら食う」とか「体重が減りすぎてるから食って調整」とかケースバイケースで判断するようになりました。

ピーシーデポ

最近世間を騒がせた「ピーシーデポ」という会社がありますね。
情報源はネットだけなので新聞やTVでどう報じられているか知りませんが…

実は私、かつてピーシーデポで働いていた事があります。

当時はあの話題の「老人セット」的なメニューは無かったですが、私もウイルス対策ソフト・インストール工賃セットなんかを一生懸命売っていました。

実は、私、当時も今も、正直「ウイルス対策ソフト」なるものが本当に必要なモノなのか分らないです…

個人的には「何となく不安」だから一応、無料の「Windows Defender」を入れていますが…

そんな風に思っているモノを色々な理屈つけて売っていました。
ソフトだけで5000円位する商品を。

印象に残っているのは…

ある時、こちらとの問答を楽しそうにしているお客さんがいました。

お客「危ないって言うけど、入れないで問題起きた事、今まで無いよ。さあ?どう説得する?」

私「感染した状態だと、もし自分に不都合が無くても他者に感染させてしまう可能性があります。入れるのはマナーですよ。」

お客「マナーと来たか!」

迷惑かけるから入れるべき…
自分で言っといてナンですけど、正直理屈としては嫌いな理屈ですね…

出たよ、「べき」論ニートの演説3 議論無双編

そういうゲームのルールなんだ

ピーシーデポはアコギな事やってるようだけど、今回色々考えていたら…

「次々と新たな”売るモノ”を考えてドンドン売っていかないと回らない」(ちなみに私が在籍していた店舗は赤字でした)

「それが本当に必要かどうかは要点ではない。必要だと思わせるストーリー、大義名分こそが重要」

とか、ビジネスと言うか、資本主義の特徴が良く表れていると思いました。
大なり小なり今の世の中、そのような面があるのではないかと。

多分、世の中が豊かになりすぎて、「本当に必要なモノ」なんて、とうの昔に行き渡ってしまったのでしょう。

それからは「冷静に考えると要らない」モノを「でも、こういう理由で必要でしょ?」と煽って買わせるゲームになった。

 

皆、誰かが決めたルールでゲームしてるだけでしょ? 俺はそのゲームには参加しないというだけの事ニートの演説 正当化編

 

まるで触手のように、ゾワゾワと増殖し、世界を覆っていくモノ

 

 アフィリエイトの広告会社に登録してみた
多少でも収入の1つになれば良いなあと思って、当ブログに広告を貼る為、アフィリエイトの広告会社に登録した訳ですよ。

こことか

こことか…

 

そうすると、この広告会社が提携している広告の一覧を見る事が出来るんですが、そこで自分には縁のないような広告の存在も目にする事になって驚いた訳です。

 

例えばコレとか

類似の、男性向けの広告で典型的なものは…
「タートルネックを着た男が、そのタートルネックのネック部分で顔を半分隠している」広告と言えば男性の多くは何の事か分るのではないでしょうか?

週刊少年漫画雑誌の背表紙の広告欄なんかにも載ってたりして。

少なくとも私が子供の頃からその手の広告はあったんですが、女性にもそういうデリケート系の広告、昔からあったんでしょうかね?

「最近になってこういった広告(商品)が出て来た」のだとすると、これもやっぱり「新たな市場開拓」と言う名の触手が空いている空間を見つけて侵食してきたのだろうか?
これは「タートルネックの男」の女性版ではないか?

そんな事を考えていたら、この段落の見出しのようなイメージを想像してしまい、なんだか恐ろしく思えて来たのです。

 


 

トースターの話は知ったらバカバカしくなったけど、まだ受け入れられる。

ウイルス対策ソフトとかも、例えるなら「保険」みたいなもので、「安心感を買う」商品だと思えば、買う方が納得すればアリかなと思う。

だけど、洗剤のように、使い捨て系、垂れ流し系の製品で、しかも環境に害があるようなモノって…
下水道・浄水設備が完備されている環境ならば、まだアリかもしれない。

けれども「皆裸足の国」のような所でそれを売るとしたらどうだろう?

冒頭の、靴のビジネスマンの話、商品が靴じゃなくて「洗剤」だったとしたら?

途端に無責任で暴力的な、恐ろしい感じがしてくる。

そこまで考えたら、「ポジティブなビジネスマンB」を見る目も違ってきてしまった。

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コメント

  • 貴方はオレか?!
    まさに最近、同じようなことを考えてました。
    靴のセールスマンの話も時に触れて思い出すんだけど、Bのようには考えられないというか、本心として考えたくない。
    あーぁ、どうやってこの世の中渡ってゆこうか知らん。

    by いちょう €2016年8月30日 11:31 PM

  • 予感としては、「今の流れの終わりは近い」と思ってます。
    もう無理が生じてきていて、ピーシーデポの問題もその一つの表れかと思います。
    でも、とりあえずそれまで、Bのようになれない人が凌いでいくのはシンドイですよね。
    上手い凌ぎ方を研究していきたいと思います。

    by 所長 €2016年8月31日 11:39 AM

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