2017/05/13

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5/8~5/19くらいの間にジャガイモ畝の草刈りを行いました。
他の作物の面倒も含め優先順位をつけてやりつつだったので一度に片付けられず、10日以上の幅が出てしまったのですが…
この時期の草の伸びはやはりハンパない。
最初の畝にとりかかった5/8はまだ、草に比べてジャガイモが有勢でした。
草の中からジャガイモの芽が飛び出ていました。
だから、その段階ではまだ「ジャガイモの生育を邪魔する競合を排除」する意味での草刈りの必要性はさほど感じていなかったのです。
「土寄せ」ならぬ「草寄せ」
ジャガイモの栽培は、一般的には「土寄せ」という作業を行うそうです。
土寄せとは、ジャガイモの芽が伸びてきたら、根元に土をかぶせて高く埋めていく作業です。
「イモ」は地下に出来ます。
「イモ」が地上に出て光に当たると緑化して食べられなくなるそうです。
「土寄せ」はそれを防ぎ、イモが育つ地下面積を増やす意味があるのだと思います。
しかし、自然農方式では土を耕さず、草も生やしたまま栽培をしますから、その土寄せができません。
でも「土寄せ的な事をした方が、きっとイモが沢山できるのだろう」と思い、土寄せの代わりに「草を刈ってジャガイモの根本に敷き詰め盛り上げる”草寄せ”」をしようと考えました。
自然農では、刈った草を畝に敷いて雑草を抑えたり緑肥にする「草マルチ」は常套手段のようですが、それをもっとモリモリに盛ろうという魂胆です。
そんな訳で、最初は「草刈り」というよりも「草寄せ」のつもりで草を刈り始めました。
超高畝式、超草寄せ
最初の畝等は、ジャガイモの芽を完全に埋める程刈った草を盛りました。
写真だとただ草まみれにしか見えませんが、この草の下にジャガイモの芽があります。
これは「現代農業」で見た「超高畝法」を真似てみたのです。
超高畝法というのは、土寄せの際に、ジャガイモの芽を完全に土に埋めてしまう程盛り付ける方法。
利点は「土寄せを何度もしなくて良い。一回で済む」という事。
現代農業の記事では、それをやり出した人の話で「皆は怖がってようせんが、大丈夫」との事でした。
これを逆に考えると、通常は葉っぱ等は地上に出したまま、根本に盛り付ける程度の作業なのでしょう。
通常のやり方含めて私は未経験。
何も知らんので、それが「怖いこと」だという感覚もありません。
尚、この畝のジャガイモの芽もしばらくしたら、草を突き破って伸びてきました。
「芽かき」省略法は有効なようだ
「草寄せ」と同時に、ジャガイモ栽培のセオリー「芽かき」も行いました。
芽かきとはイモから生えてくる芽を間引いて本数を調整する事。
以前ちょっと書きましたが、芽の本数は「2本」がベストのようです。(ジャガイモ栽培に関する雑感)
しかし、この芽かき作業、本来は「引っこ抜く」のですが失敗して「千切れて」しまったり案外難しい。
面倒だし、省略できればそれに越したことはないです。
確かネットで見た情報だったと思いますが、これには省略テクニックがあるようです。
それは、「植え付け前の段階でイモから出てきている芽をムシって減らしておく」事。
特にポツポツと一箇所から沢山萌芽している所など狙い目。
これを植え付け前に私もやっていました。
その結果だと思いますが、今回殆ど芽かきの必要な株はありませんでした。
ただ、逆にやりすぎたのか「芽が1本しか出ていない」株がチラホラありました。
恵みを感じ、勝ちが見えたと思った
草は土と違って乾燥すれば縮んでしまいますが、盛り付け直後の「盛り付け高」は15cm程。
そこらに草を生やしまくっている畑だからこそ出来る技ですね。
この盛った草もやがて分解され栄養になるでしょう。
こんだけ盛りまくったら結構良い緑肥になるのではないでしょうか。
他の作物でも行う「草マルチ」用の草は、去年は畝から少し離れた土手のような所からススキ等を刈って運んでいました。
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何故なら、作物を植える畝周りだけでは、地面を隠す程の「草量」を確保出来なかったからです。
ところが、今年は先日別記事でも書いた(呆気なく変わった?自然農畑の植生)ように、クローバー等が蔓延りまくっています。
畝からほぼ移動せず、手の届く範囲からザクザク刈っては盛り付けるという事が出来ました。
見る人によっては「草こんなに生やして、畑荒らしちゃって」と思うかもしれませんが、この「草寄せ材料の豊富さ」に私は豊かさを感じました。
一歩も動かず、簡単に刈れるクローバーが大量に集められる。
「ちょっと離れたススキを刈ってくる」のもさほど大変だった訳ではありませんが、この「楽さ」。
それに葉が大きく硬いススキと比べてクローバーの扱いやすさ。
ススキだと、刈った後更に手頃なサイズに刻んだりしていました。
クローバーは「詰め草」の異名があり、昔は壊れ物の緩衝材に使われたとか。
ナルホド。確かに敷き詰めるのに適しているかもと納得しました。
この様に、使い放題の豊かな資源に恵みを感じ、はたから見ると不気味ですが、私はこの時思わずニヤけてしまいました。
この栽培をゲームと考えると「このゲームは有利に進んでいる」そう思えました。
この後、獣害は心配だけど、既にジャガイモ栽培は概ね「勝ち」が見えてきたのではないかと思いました。
草の逆襲
ところが…
この後の草の伸びが凄まじく、ほんの数日でジャガイモが埋もれてしまう程の背丈になっていきました。
今にして思えば、頑張って取り掛かったその日に終わらせておけば良かった…
これは自らの覚書として書きます。(地域によっても適期は違うでしょうから)
「来年は5月の一週目までに草寄せを完了させる」
超高畝にする事(一度で終わらせる事)にこだわらず、兎に角ジャガイモの有勢状態を保つ事が重要だと思います。
具体的にはどうなったか
「草に埋もれた」と言っても別にそれで枯れたりした訳ではありません。
そういう意味ではそこまで嘆くことも無いわけです。
草に圧倒されたとは言え、それで消滅したりしない所は「やっぱりジャガイモは強いな」とも思いました。
そもそも発芽に関しても、9割以上ちゃんと発芽し、欠株は指折りで数えるほどでしたし。
欠株の所を観察すると…
写真だと良く分かりませんが、横に小さなトンネルが出来ていました。
ネズミかモグラでしょうか?
このような外部要因も考えると、発芽率そのものはかなりのものだと思います。
サルベージ
まず、埋もれた中からジャガイモを探すのが一手間…
似た葉っぱの雑草が無い事がまだしもの救いです。
と、このような感じで探しては周りの草を刈り開くといった作業。
もしかすると普通の慣行栽培やってるような人はこんなのイライラするのかな?
こんな調子ですから、この作業も何日もかけてやっていた訳です。
そして5月3週目頃にもなると…
ジャガイモの芽を「掘り当てて」みたら…
あぁっ!
何かヒョロ~っとモヤシみたいに徒長している!
これは恐らくマズいですよね。
この後どうなるかちょっと心配…
そして、ヒョロっと「長い」状態なので、流石の大量草資源を持ってしても超高畝盛りはもはや出来ず。
上記の写真ですら、これでも相当「厚盛り」しているのですよ。
「米ぬか」の補い
去年はすべての作物に本当に一切肥料をやらなかったのですが、今年はその点は改める事にしました。
自然農の経験者に相談しても「補い」と言って作物によっては米ぬかや油かす位はやっているようだったので、コイン精米所にて無料で入手できる米ぬかを一株につき一握りくらいやる事にしました。
作物に対する肥料という意味以外にも、土壌微生物を活発化させる効果もあるようなので、米ぬかは今後も積極的に撒こうかと思っています。
後は最後まで獣から守りきれるか…
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