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シイタケの原木栽培始めました

time 2017/04/13

シイタケの原木栽培始めました

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シイタケ栽培はいいぞ

一昨年、移住地探しの為、各地の農家巡りをしていた際、シイタケ栽培をメインにやっている方の世話になった事がありました。

しばらく住み込みで作業の手伝いをしていて「シイタケはいいぞ…(ФωФ)☆」そう直感しました。

まだ当時は、自分自身で一から通しで何かを栽培した事もなく、完全なる素人でしたが、その素人目にも「いい」と思えました。

「いいぞ」って?

具体的には
「楽そう」
「換金性が良さそう」
といったところでしょうか。

世話という世話(途中のメンテナンス)も特になさそうで、「ほったらかし」に近いように見えました。
日のあまり当たらない所で育てるから雑草との戦いもあまり無さそうだし。
その世話になった方は山(森)にシイタケ菌を打ち込んだ木(原木)を放置していました。

また換金性が良いというのは、生で販売して売れ残っても「干し椎茸にしてまた販売チャンスを作れる」(しかも日持ちする)という点です。
無駄、リスクが低いわけです。

しかも「干し椎茸にする」って加工の手間としても大したものじゃないと思うのですよ。
例えば干し柿とか干し芋、沢庵なんかと比べて。

換金性が良くても世話が大変だとツライじゃないですか?

世話が楽でも換金性が低かったら自給用以上にやるモチベーション湧かないじゃないですか?

「その良い所取りが出来る作物じゃないかコレ?」
そう思いました。

つまり、一言で表現するなら「オイシイ」話

こんな心持ちでしたね。

 

でも懸念もあった

そんな訳で、移住前から追々には必ずシイタケやろうと考えていました。

でも、いくつか懸念もありました。

最大の懸念は「獣」ですね。

移住前の想像を遥かに超える、想定外の獣勢力の強さ。(その辺の話は今まで散々書いてきましたが)

目の届かない山になど置いておいたら、サル・イノシシにヤラれるのは必至。

だから、残念だけどやるにしても、色々と獣対策や藪・荒れた山林の開拓が進んだ、かなり先の話になるかなと思っていました。

原木を入手しようにも未だチェーンソーも持っていないし。

それにシイタケ農家の手伝いを少ししたとはいえ、自分で一からやった事も無いので敷居が高いというか、腰が重いというか…
栽培とは言っても畑で植物を育てるのともまた違う事。

今までの畑栽培の延長線に無い、新たな「下調べ」「準備」等も必要でしょうし「始める」には一つ壁を超えるような、踏ん切りが必要でした。

 

乗るしかない。このビッグウェーブに。

乗るしかないこのビッグウェーブに

しかし、ある日知人から「伐採したんだけど、木要らない?シイタケ原木に出来るよ」とお声がけを頂いたのです。

しかも結構な本数があるようで、別の知人も交え、「皆でシイタケ菌打ちワークショップをやろう」という話になったのです。

実際の伐採地の様子です。

シイタケ栽培用の原木を貰った
そんな訳で、菌打ちの流れをしっかり体験する事もでき、また原木も、自ら準備せずとも玉切り(丸太を丁度良いサイズに切り分ける事)までされた物をそのまんまゲット。

外圧(ビッグウェーブ)によって「始めるための壁」をまんまと超える事が出来てしまいました。

「丁度良い機会ですもんね。このまま始めるしかない。この原木栽培を」
※尚、キノコ原木にする場合、切ってすぐの生木はダメだそうです。
数ヶ月放置して乾燥させる必要があるとの事。
モチロン、今回の木はそのような物です。

原木栽培セットアップ 実際の作業の様子

種駒の用意

原木栽培というのは一般的に、種菌メーカーが販売している「種駒」という、「キノコ菌の入った木の小さな杭」を、原木(丸太)に打ち込むことで、原木を「キノコの生える木」化させ、後はそこから収穫をしていくという方法です。

原木が畑(畝)になる訳ですね。

その種駒というのはこんな感じの物です。大貫菌蕈のシイタケ菌駒
上の写真ではイキナリ開封してしまっていますが、「開封したらその日のうちに使い切れ」と注意書きが書かれていますので、以下に解説する「穴あけ」等の原木準備が済んでから、余裕をもってイザ開封した方が良いです。

また、この作業は寒い時期、遅くとも4月頃までに行う必要があるとの事です。

尚、シイタケと一口に言っても、これまた色々な品種があります。

品種ごとに
「生食向き」
「乾燥シイタケ向き」
「菌を打った年の秋にはもう収穫できる」(一般的には2夏経過後に発生するパターンが多いようです)
「原木が長持ち」
等…

他にもキノコが発生する温度域にも差があり、それによって収穫出来る季節や期間が変わってきます。
プロなら複数用意してオールシーズン対応するのかもしれませんね。

尚、私は「乾燥シイタケ」狙いで「生・乾燥どっちも向いてる」という大貫菌蕈(おおぬききんじん)の「2号」という品種にしました。

色々あると悩んじゃうけど、「どれにしようか」と考えるのもまた楽しいですね。


ドリルの用意

では作業ですが、まずはドリルの刃(ビット)の準備から。

専用ビットでなくても、何ならドリルすら使わなくても、要するに種駒が入るような穴を原木に開けさえすれば良いのですが、原木何本もやるつもりなら、あった方が格段に楽だと思います。

私は原木20本くらい、駒数で言うと1000個打ち込むつもりだったので購入しました。

商品名ズバリ「椎茸ビット」椎茸ドリルビット

このようにストッパーがあるので注意しなくても適当にザクッとドリルを入れれば調度いいあんばいに穴が開きます。
通常のドリル刃で「この辺まで…」とか注意しながらやってたら結構疲れると思います。椎茸ドリルビット
尚、ドリルの経が数種類(ほぼ3種類)あります。
何が違うかというと、種駒の経の違いです。
そして、種駒の経の違いというのは「メーカーの違い」です。

だから、自分が買った(買おうと思っている)種駒メーカーにあったドリル刃を用意する必要があります。

私もこれで最初迷ったのですが、少し調べていくと案外簡単な法則じゃないかという事に気が付きました。

①キノコ種駒業界で最もシェアの大きく、ホームセンターに置いてあるのもまずコレという「森産業」の種駒なら9.2mm。

こういうパッケージの種駒です。(シイタケの場合)

ビットはこちら

 

 

②農協で種駒買う場合8.0mm。

③森、農協以外のメーカー(大貫菌蕈、日本農林種菌(すその)等)の場合8.5mm

と言う法則が分かれば迷わないと思います。

※ただし、種駒ではなく、ドリルの方から探していくと、これ以外の経の「椎茸ビット」もあるようです。
が、逆にそのパターンの種駒は見つからないのですよ…
どこで売ってるんだ?
マイナーメーカーの駒を買おうとする場合は一応注意した方が良いかもしれませんね。

私の買ったドリル刃のパッケージには親切にその適応表が載っていました。椎茸ドリルビットは菌メーカー毎に径が異なる

穴あけ(打ち込み)箇所の見当をつける

穴の開け方ですが、大貫菌蕈が出している本によると…

打ち込み個数目安
原木の直径を「寸」の単位で測り、その7倍の数。(原木の長さは90cm位の場合)

1寸は約3cmなので…
・細めの直径9cm位であれば3寸として『21』個位
・やや太い15cm位であれば5寸として『35』個位
・かなり太い21cm位であれば7寸として『49』個位

で、この数をどういう法則で打ち込むのか?

まず、打ち込む場所は基本的に側面(樹皮面)です。

で、打ち込んだ所からキノコ菌が原木内部に広がっていきますから、より早く確実に「シイタケの成る木」化させる為、網の目のように偏りなく散らして打った方が良いわけです。

※だから目安より多く打ち込む分には構わない(むしろ効果的)ようです。

 

打ち込み位置を列で考える
種駒を打ち込む縦のラインを「列」と考えると、隣の列の種駒位置はズラした方が「散って」良いわけです。

文字だとわかりづらいので図で表すとこういう事です。
シイタケ原木の種駒千鳥打ちこの図のように、穴の位置を千鳥にして開けていくのが良いという事です。

列数の目安
これも計算方法が載っていました。
やはり原木の直径を「寸」の単位で測り、その2倍との事です。

例えば
・細めの直径9cm位であれば3寸として『6』列
・やや太い15cm位であれば5寸として『10』列
・かなり太い21cm位であれば7寸として『14』列

これが目安なのですが、本数もあるし正確にやっていると大変なので、私はザックリと原木を太さ毎に「細」「中」「太」の3つに分け、例えば細なら「ダビデの星」を断面にチョークで書いて列の目安としました。

中の場合「米の字」書いて目安にしました。(8列だから目安より少なくなるけど)
以下写真のような感じです。チョークで原木に打ち込みライン目安を書く
ちなみに太の場合は「ダビデの星」を書いてそれを更に… こんな感じに線を引いて目安としました。
12分割の目安とするためダビデの星とそれを切る線を書く

同じ列での打ち込み間隔は?
では同じ列の駒はどのような間隔で打ち込めば良いでしょうか?

本にかかれていたセオリーでは、初めに断面から5cm位の位置、そこからは25cm前後の間隔で打つとの事でした。

まず断面から5cm位…シイタケ原木に穴を開ける様子

そして大体25cm位開けて次の穴…シイタケ種駒打ち込み間隔
キノコ菌は繊維方向には早く侵食する

尚、キノコ菌は繊維方向(縦方向)には早く侵食するけれど、横には進みが遅いとの事です。

この事から「一列に沢山の種駒を打ち込むより、横の列数を多く増やす方が効果的」という事です。

だから駒が余ったとかで目安より多くの本数を打ち込もうという場合、縦の隙間より横の隙間を埋めていった方が良いということですね。


駒の打ち込み

一通り穴を開けたらいよいよ種駒を打ち込みます。

駒は頭が少し細くなっているので、手で先端をグイッと押しこめば軽く固定できます。
それをハンマーで叩き平らになるようにします。原木に菌駒を打ち込む様子

原木に菌駒を打ち込む様子
駒の経に適合するドリル刃で穴を開けていれば、この「叩く」行為は殆ど力は必要ないです。
軽くトントンと、一発二発叩けばキレイに入ると思います。

この作業をしながら、ゲームセンターにある「モグラたたき」を思い出しました。

叩く力加減とか正にあんな感じなんですよ。

逆に、あのゲームを考案した人って、駒打ちしていて思いついたんじゃないかと思いました。


作業性

最初は原木を寝かして作業していたのですが、2本目くらいで早くも腰が痛くなってしまいました。

壁なり、原木を積んで山にするなりして、そこに立てかけて作業する方が疲れないと思います。
種菌の打ち込みは原木を立てかけるとやりやすい

立てかけて原木を回していると、転びやすい角度があるので、適当な物を原木の下に挟むと良いと思います。菌打ち込み時の原木転がり防止の為の工夫

菌打ち込み時の原木転がり防止の為の工夫


仮伏せ

後は2週間ほど「仮伏せ」するとの事です。

直射日光が当たらないように日除けなどして、この間は毎日水やりをします。
シイタケ原木仮伏せ

以下の写真ではゴザをかけて日よけにしていますが、本当はこの様に直接被せるのは良くないらしいです。
近々違う方法の日除けを考えないと…


その後は…

仮伏せ後は「本伏せ」と言って、やはり直射日光が当たらないような環境で「原木に菌が回る」のをひたすら待ちます。

尚「直射日光が当たらない」と言っても、シイタケはそこまで「暗くジメジメした所」は好まないとの事です。(キノコの種類によって好む環境が異なる)

良いのはやはり「森の中」等、木漏れ日が入るような場所のようです。

森の中に置けない場合は庭木の下とか。

尚、西日が当たるのは特に良くないとの事です。

私の場合、近所に置けるような森は幾らでもありますが、現状では獣害が心配ですし、原木20本程度であれば何とか庭に置けるので、庭の木の下に設置する事にしました。(上記写真の仮伏せ場と同じ場所)

サルは兎も角、イノシシは流石にここまでは来ないでしょうから、当面は安心です。

そして収穫へ…
菌が回れば「キノコの生える木」完成です。

そうしたら後は収穫していくだけですね。

私の購入した種駒「大貫の2号」は打ち込んだその年の秋から発生するようなので、その頃が楽しみです。

原木20本だと、まず自家消費以上は採れるでしょうから、収穫できたら早速売っていこうと思っています。

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